研究内容

「細胞」はマイクロ化学工場と言っても過言ではありません.μmオーダー小さな構造の中に多種多様な触媒分子を充填し,効率的にエネルギー・物質を生産してお ります.「生体膜」は細胞の最前線に位置します.従来から,アミノ酸,タンパク質,核酸など,様々な生体分子の格納容器として興味は持たれてきました.し かし,生体膜は生体分子を自身の構造の中に埋め込んで,潜在機能を誘導し,効率良いシステムを構築する特徴も持っています.例えば,「光合成膜」の様に, バイオ分子の集積化により物質やエネルギーを高効率・安定に生産する「生体膜」も従来から注目されておりますが,応用例は皆無と言っても過言ではありませ ん.この生体膜が誘導する潜在機能誘導の本質を理解し,環境に調和した化学プロセスを創り出したいという想いが我々の原点です.

研究内容 画像

  私達は,リポソーム(モデル生体膜)を,基盤材料として活用しております.リポソームは,“水中に浮かぶ水のシャボン玉”と比喩できます.そのナノサイズ 油膜は,各種バイオ分子を集積化して物質生産に必須な分子認識点や触媒活性点を「創発」する事ができます.これまでに,リポソームを用いた人工酵素技術 (LIPOzyme),リポソームセンサ/プロセス材料等の独自基盤も整備してきました.自然の生体膜を模範として,リポソーム膜上で化学反応ネットワー クを駆使し,最小エネルギー/資源でモノをつくる技術を創成し,高性能・安定でシンプルな次世代グリーンプロセス(難合成医薬品やタンパク医薬の製造な ど)の開発が可能となると予想されます.

 従来の生体膜ダイナミクスを根本的に理解し,それに基づく新しい 技術開発,即ち,「生体膜の基礎工学」を目指します.以下では,個々の研究課題を紹介します。

生体膜の基礎工学

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